今年は妙に肌が乾燥してかゆいです。ジジイの皮膚になりよる。
そんな2024年2月の購入予定。
2日
当時のゲームとしては異色の音楽やアートスタイル、カレンダーのシステムなど現在に至るペルソナの方向性を決めた作品。しかし、まさかアトラスの屋台骨になるほど人気シリーズになるとは。
超絶蛇足であったアペンド『ペルソナ3 フェス』の後日談は未収録とのことで。正解だと思います。
22日
Switch『ゲームセンターCX 有野の挑戦状 1+2 REPLAY DVD同梱版』
いまやレトロゲームにインスパイアされたゲームは山程あるので、こういったタイトルの目新しさはない。しかし、DSで出た当時は斬新な企画である上に、レトロゲームの面白さの芯を食った丁寧な作りで結構関心したんですよね。それがまた遊べるのはうれしい。
収録作品のなかでも、トップビューのレーシングゲーム『ラリーキング』は出色の出来。古今東西このジャンルのゲームとしては最高の作品だと思ってます。マジで。これだけ抜き出して、コースその他ボリュームアップして単体発売して欲しいくらい。
ちなみに本作のDVD同梱版では、ファミコンの『キン肉マン キン肉星王位争奪』に初挑戦とのことで。
当時めっちゃ遊びましたね。ファミコンのディスクのゲーム。割と難しかった記憶が。
グラフィックやモーションの再現度が高い上に、ゲーム部分もそこそこ面白いという、当時のキャラゲーとしては貴重な作品でした。
ファミコンのキン肉マンゲーといえば『マッスルタッグマッチ』(ブロッケン禁止ゲー)ですが、一人で遊ぶならコレも良いゲーム。
29日
PS5『ファイナルファンタジーVII リバース』
リメイク版『ファイナルファンタジーVII』の2作目。
前回はミッドガル脱出までのストーリーだったので、マップが狭くリニアな作りでしたが、今回はワールドマップを広く取ったシステムになっているようで。
前作のリメイクから新たに公開されている本作のトレーラーに至るまで、オリジナル版からストーリーを変更するぞという気がガシガシと感じられる作りで、逆に楽しみになってきました。
ザックス生存ルートは確定しているので、そこからエアリスをどうするか。
大幅に改変するというよりも、おそらくマルチバース的な世界観に着地するのかな?
そこはそれとして、どんな形へと変化していくのか。楽しみにしてます。
今月はこの3本かな。
先月遊んだゲームの話ですが、ほぼほぼ『ファイナルファンタジー』シリーズで埋まったので特に書くこともなく。
今年の年末年始は結構長い休みだったのに、ツレと休みが全然合わなくて、結局日中は本読みつつゲーム、夜はご飯を食べに行ったり、普段作らない凝った料理をしたり、出前館にお世話になったりという連続で終わってしまったという。
まぁ年始の地震や事故で割と気が滅入っていたので、アクティブな予定を入れてなくて逆に良かったという話で着地はしましたが。
で、年末から『STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN』『ピクセルリマスター FF4』『リメイク版FF7』『クライシスコア FF7 リユニオン』、そしてオリジナル版の『FF7』と遊びまして。
おそらく20数年ぶりにオリジナル版の『FF7』をプレイしたら、あの90年代のサブカルチャー的なフレーバーが強くてクラクラしてしまった。
90年代といえばバブルの残滓がまだ残る時代で、良くも悪くも後先考えない享楽的な雰囲気(クラブカルチャーや、今で言う野外フェスの走りであるレインボー2000もその辺りですよね)と同時に、金融機関の経営破綻、阪神淡路大震災、オウム真理教の事件などが同時に起きている、光と影のコントラストが強いあの感じ。
『FF7』はそんな時代性が反映された暗いゲームだという印象は強く残っていたものの、キャラクタースタディが『FF6』よりも更に内向きになっているストーリーの見せ方は、まさにあの頃の雰囲気が煮詰まった作りだなと。
一方で、メロディラインのはっきりしたBGMや、敵キャラクターのカリカチュアライズされたキャラ設定、宇宙へ行ったり突拍子もないアクションによる演出など、スーパーファミコンの頃のRPG味も残されていて、そのアンバランスさ。
テレビゲームという子供向けのおもちゃだったものが、大人でも耐えうる作品へと脱却しようとしている中で生まれる不安定さ。それを制作者の熱で無理やり1本のゲームとしてまとめているような感じ。
20数年前、学生当時にプレイしていた時とはまったく違う印象を受けて驚いてしまった。
そんなFFシリーズも久しく再プレイしていないゲームばかりで、まだまだ遊び足りない感じはあるので、今年中に『FF5』『FF6』『FF10』辺りをプレイしたいところですね。
あと『龍が如く8』ですよ。
まさか今回の新エリアであるハワイに行くまで5時間もかかるとは思わなかった。
しかもひたすらカットシーンの連続で、ここまでやるのは良くも悪くもスゲーですね。
で、ハワイに到着してからもボリュームが多すぎ。
相変わらずパロディ満載で手が込みすぎているサブクエスト、一つ一つの作り込みが以上なアクティビティ、やれることが多すぎる。
前作は、RPGとしてはかなり荒削りな印象を受けたが、本作はかなり作りが丁寧。リアルタイムで変化する敵味方の位置取りを上手く落とし込んだシステムで、おそらくターンベースRPGの中でもトップクラスの出来かと。
あとゲームシステム的には、ジョブチェンジのシステムの変更が大きい。
前作では、ジョブチェンジをしたばかりの状態ではキャラクタが大幅に弱体化してしまい気軽に変更出来なかったが、本作ではキャラクタ強さはキャラそのもののレベルに比重が置かれており、サクサクと色んなジョブを試せて楽しい。
つーか前作のシステムが厳しすぎたんですよね。ドラクエ3じゃないんだから。
そして、今回追加されたミニゲーム要素のドンドコ島。
ゲーム本編の街で使われている大量のオブジェクトやモーションを再利用し、完全に『どうぶつの森』のパクリを作り上げ、しかもそれなりに面白いから笑ってしまう。
そして数あるミニゲームの中でも、先に進まない罠としてゲーセンにある『スパイクアウト』と『バーチャ3tb』が面白すぎるっていうね。
家庭用初移植である『スパイクアウト』の面白さはもちろんのこと、バーチャ3が懐かしい。
DC版を当時めっちゃ遊びましたよ。バーチャ3はアンジュレーション(高低差や起伏)によるコンボの不確定性があるシステムで、アンジュによって限定コンボが入ったり、また逆に入らなかったりする。
で、そのアンジュ限定コンボを入れたり、逆にスカったりする度に「鈴木杏樹」っていう脳直のダジャレを言って全員がスルーするという、深夜の麻雀みたいな遊び方でずっと対戦で遊んでましたね。いやぁ懐かしい。
そんな『龍が如く8』。
現在25時間プレイしていても、まだ底が見えないほど異常なボリューム。メインだけでなく細かい部分まで含めてクリアするには何時間かかるんだよっていう。マジでどうかしてるわ。
そんな脇道だけでなく、RPGとしてもかなり高水準に作られており、JRPGとして歴史に残る作品になる予感がしています。
ここからは、その他のお家エンタメ。まずは本。
津村記久子(著)『水車小屋のネネ』
家庭の事情により、18歳の姉と8歳の妹は二人で家を出る。
ハローワークで見つけたそば屋への働き口が決まり、給仕の仕事と共に任されたのは鳥の世話。
そば屋の隣に水車小屋が併設されており、そこで石臼を使ってそば粉を挽いている。その水車を安全に稼動しているかどうか見守っているのは、ネネという名のヨウムであった。
そのヨウムに見守られて暮らす姉妹の物語。
ヨウムの寿命は50年とも言われいるが、本作は1981年から2021年までの10年毎に描かれる姉妹の物語。
まだ幼い二人が周りの人々に助けられながら生活していき、やがて彼女達が大人になり人を助けられる立場になった時、受けた善意をまた他者へとリレーしていく。
あえて彼女達を含めた登場人物の苦労の場面を描かないこと、明るい面を強調することによって登場人物が奥歯を噛み締めながら暮らした日々を想像させる作り。
しかし、彼女たちは自分が受けた幸運を他者に与えたい。他者のおかげで私達の生活が成り立っていたのだから、自分がその誰かを助けられるかもしれないとして、行動を起こしていく。
そんな深部の硬さの上に柔らかさが乗った物語の中で出てくるフレーズ。
「誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ」
登場人物の多くが30代から40代にかけて、大きく仕事や生活を変化させているのだが、これは私とメッチャ重なる部分で胸がギュッとなったんですよね。
あんまり私の話を詳しく書こうとも思わないし今後も書きませんが、仕事以外でのちょっとしたお手伝い(本当に雑用程度ですけどね)を増やし始めたのも、今から4年くらい前かな。
今の会社に不満は無いけれど、そもそも若い頃から私は定年まで会社員で居られる人間じゃないという事は自覚してまして。具体的には、50代に入る前に色々整理して、次の方向へ行こうかなと計画中でして。
中年以降から年取って体が動かなくなるまでの時間、ラストステージへと向かうまでの勉強、計画、準備ですね。何より持続可能を念頭に置いた上で、どう運営していくかという部分をサポートしてくれる方と詰めていく必要がある。
善きサマリア人や親鸞の他力などといった殊勝な考えや、そもそも信じる宗教すら無いが、サポートが必要である人と実際に交流して、自分がなにか出来るカードを持っているのであれば、それを切るしかないだろうという。
そんな自分とリンクしたからなのか、何気ないシーンですら涙がこぼれたし、ラストまで本当に温かい物語でめっちゃ良かった。何よりヨウムが超かわいい。
このクオリティの小説に出会うことはなかなか無いですね。気が早すぎますが間違いなく2024年に読んだ本のベスト3に入ると思います。
誰もが知っているイザナギ・イザナミの国生みから始まる古事記の物語を口訳で表現。
町田康作品らしい関西弁で登場人物が語る古事記となっており、めちゃくちゃ読みやすいし笑える作品。
天皇が誕生するまで、日本という国土が誕生するまで神達の気まぐれな振る舞いに世界は翻弄され。
大和を平定した神武天皇以降は、天皇の威光が及ばない各地に行って
「ワシらの言う事聞けや」
「いやや」
「なら殺す」
とか、
おえらいさんの息子がいい歳になると
「そろそろ嫁もらおっと! おい!どっかから女連れてこい」
「はい! 連れて来ました」
「ブスやないか 帰れ帰れ」
というハードコアな展開が何度もあって、その雑さの中に物語の原型が見えて面白いですね。
私も含め、古いゲーマーの方なら『女神転生』を契機に古事記や日本書紀をちょっとかじったなんて方も多いかと。
久々に古事記の世界に浸るのも、スサノオやヤマトタケルという名は知っているけど内容まではという方にもオススメな一冊。
森越まや(著)『イタリア地域精神医療の思想と実践-患者・家族・支援者は語る』
イタリアと言えば、フィレンツェ、ローマなどの世界遺産や、ピザやパスタなどのイメージが湧くが、もう一つ有名なのが精神病院をなくした国という事。
ただ、まったく無いわけではなく、総合病院や私立の病院はあるものの、入院施設は極端に少なく、入院期間も1~2週間と短い。
なぜそれが可能なのかというと、1978年に精神科病院の廃絶を訴えたイタリアの精神科医フランコ・バザーリアが提唱し、後に法律として制定されたからなんですね。
本書は、日本で精神科医として働きながら各種支援も行う著者が、実際にイタリアに行きどういった形で患者にケアがなされているのかを聞き取った一冊。
で、精神科がなくてどうやって治療をするのかという話になるのだが、イタリアでは地域精神保健の制度やホームドクターの制度が作られており、精神的な悩みがある人はまずそちらに相談する。
すると、自治体指定の精神保健施設で精神科医などに診てもらえると。
日本の状況から見ると驚きですが、そこで働く精神科医は、午前中は患者が4人程度(1人につき約1時間カウンセリング)。午後は訪問診療がメイン。
経過観察中や状況に変化の無い方は、基本電話でやりとりをして薬を出しているそうで。
このような地域社会と連携しながら行われる治療過程で特徴的なのが、とにかく患者の意思を尊重するということ。
住みたい場所から働きたい職種、極端な話、薬を飲むかどうかも決定権は患者にある。
とかく医師と患者というのは、絶対的な上下関係になりがちであるが、その関係性によって決定権や責任を与えないということこそが、患者の治療の妨げになるという。
自身の行動に責任を持たせ納得させることが治療に大きく寄与する。
そこから関連して重要なのが、常に社会参加をさせるということ。
もし病気になったとしても、治ってからまた社会へ参加してくださいねではなく、治る過程において必要なのが社会参加であると。
常に地域や仕事などに居場所を作ることによって、疎外感を与えることなく、少しずつ出来ることを増やしていく中で、患者たちは自己肯定感や責任感を育む。
24時間ずっと状態が悪いのであれば何らかの処置は必要である。しかし、少しでも病が収まっている時間があれば、その時間を社会へと繋がる過ごし方へと変えていく。そうした中で、調子の良い時間を伸ばして行こうという。
本書で紹介されている施設でも、精神病の元患者であったり治療中である人が職員やボランティアとして働くことで、より患者に寄り添ったケアをしている。
また、当事者だけでなく家族や職員、地域社会がそれぞれの経験や専門性などの知恵を集め、対等な立場で社会を作っていくことを"ファーレ・アッシエーメ(みんなでやろう)"というスローガンとしてるそうで。
病気になってしまった人を社会がパージするのではなく、誰もがそれぞれの立場で発言が出来、それを尊重することにより、様々な境遇にある人が自分らしく生きられる社会を作っていく。
このような制度によって、精神科が無くてもある程度回っているのだが、本書でもイタリアで実際に働く現場の方が繰り返し語るのは、「精神科を閉鎖せよという戦いをしてはいけない」と。
制度から変化するのではなく、当事者から地域の人まで一人一人誰もが病気になっても安心して治療を受けられる社会を作る事が重要なのだと。
もちろん、本書では基本的に良い面が紹介されており、イタリアは州によって制度や内容が大きく違うので、上手くいっていないケースもあるそうで。
それでも、一人一人の自主性を重んじることによって、これほど大きな社会変革の可能性があるのだという事実に大きく勇気をもらいました。
後から読み返したい部分ばかりで、付箋だらけになった本でしたね。
ここからは映像関連。
Netflix『雪山の絆』
1972年、アンデス山脈で実際に起きた飛行機墜落事故を元にした映画。
地面との衝突により飛行機は大破。無線も故障し連絡手段が無い中、生き残った乗客達が72日間もの間、雪山で生き残ったという壮絶な体験の映画化。
乗客の荷物の中に残されていたわずかな食料は数日で尽き、飢えに苦しむ彼ら。
そこで一つの提案がされる。
雪山の風雪の中に並べておいた亡くなった人達。彼らは低温下で保存されている。であるならば、彼らを食べることで私達は生き残れるのではないかと。
冒頭に挿入されるキリスト教の教え。最後の晩餐として有名な逸話であるが、パンはイエスの体であるという聖餐の価値観が彼らを救う。
この事故をテーマとした作品として『生きてこそ』という古い映画がありましたが、本作の方が全体の出来としては良いと思います。
特に飛行機が墜落するシーンは、墜落シーンの中でもトップクラスのリアリティ。
Netflix『ブラザーズ・サン』
台湾マフィアのボスを父に持つ二人の兄弟。
一人は台湾で暗殺者として名を上げる凄腕の男。
もう一人は母と共にアメリカへ移住し、医者を目指しながらも、学費を即興劇(インプロ)に費やしてしまうボンクラ息子。
そんな二人がマフィアの抗争に巻き込まれ、その中で明かされる母の秘密。
母親役のミシェル・ヨーありきな企画っぽく見えるけれど、キビキビとしたアクションシーンや、1話1話メリハリのついた展開など見どころは多い。
あとテーマとして、家族であっても他者であり、それぞれ違う人生を歩んでいるというベースがとても上手く描けている。
それは、いかにも西欧的な個人主義的な価値観であるが、台湾をルーツに持つ母は、東アジア的な価値観である個人としての思考よりも全体(社会や会社、家族など)を考えることが大人であるという価値観(人によっては呪いであるが)もまた維持しようとする。
本作では、その折衷案を取った結末により、各登場人物が行く末が尊重された最後になっていて、バランス感覚の見事さに唸った。
最後に音楽。
Lolica Tonica - French Kiss
活動休止どころか、もうリリースは無いのだと思っていたLolica Tonica。前回のEPから7年ぶり!EP『Acid Future』が出ました。
3曲入りのEPの中でもアシッド感+ハウスのコレがお気に入り。聴き疲れない音楽でずっと聴いていられる。
今回のリリースを契機に今後の活躍期待してます!!
久々に過去の名曲Make me Feelを。
Lolica Tonica - Make me Feel
ドロップの瞬間、一緒に口で「パッ」ってやっちゃう。
あとサンプリングして使われているパラッパのI gotta believe!!が、いつ聴いてもかわいいねー。
Kick! Punch! it's all in the mind.
懐かしすぎて、久々にパラッパの音楽掘り出して聴いちゃったよ。
Come A Long Way
でも結局パラッパ2のラストステージ前にサニーちゃんが歌うコレが好きなんだよね。
AQUASINE - WEB FUN PACK
この曲が話題になってて初めて知ったアーティストAQUASINE。
レトロスペクティブをベースに、フローティングでグリッチなエレクトロを得意とするアーティストらしく、一発で好きになり既リリース曲含めてヘビロテしてしまった。
AQUASINEからもう一曲。
AQUASINE - StreetPass Millionaire (feat. hackerling)
めっちゃカッコいい。めっちゃカッコいい。2回以上言いたい。
ってな感じで今月はおしまい。
また来月。