月刊 追い焚き作業

見て聴いて読んで遊んだ記録です

2024年4月の購入予定と3月の話 『FINAL FANTASY VII REBIRTH』 『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』『時ありて』『あわのまにまに』『三体』『戦場のジーニャ~ウクライナ 兵士が見た“地獄”~』

あっつ。急に暑いわ。

 

そんな4月の購入予定です。

23日

XBOX『百英雄伝』

幻想水滸伝』シリーズのスタッフが新たに立ち上げた作品。

公開されている映像を見るに、シリーズの雰囲気、特に1・2の精神的な続編らしさ感じる作りで楽しみにしております。

 

今月はこの1本かな。

今年頭から続いたゲームラッシュも今月で一段落ですかね。消化しきれなくて溜まっておりますが。

 

 

それでは先月プレイしたゲームの話。

PS5『FINAL FANTASY VII REBIRTH』

いやぁこう来たかという。

3部作の2作目となる本作は、オリジナル版での忘らるる都までが描かれるとアナウンスされていました。

んで、この忘らるる都と言えば、セフィロスによってエアリスが殺された場所。リメイク版では、そこをどう描くかというのが最も注目ポイントであった訳です。

 

いやぁこう来たか。

リメイク部分で改変というか追加された要素をどう活かすのかと思っていたが、折衷案というような形にしてくるとはね。

まぁマルチバース的な展開になるのだろうとは予測していたものの、オリジナル版からもう一歩突っ込んだ形に物語を変えながらも原作のテイストを残しているのは面白い。

ただ、時を経ての再プレイだったりリメイクを遊ぶ際って、その当時にプレイした記憶をもう一度体験したいという欲求があると思うんすよ。

本作の演出では、その要求は満たされないんだよなぁ。ひねりすぎているというか、単純な感想としては、なぜこんなややこしい演出にしたのか疑問に感じる。

 

しかし、まだ『FINAL FANTASY VII REBIRTH』の時点ではストーリーの評価が出来ないというか、判断できる段階に無い程に宙ぶらりんで終わっているので、完結編となるであろう次回作でどう着地するかですね。

 

大筋のストーリー以外は、基本的に仲間とのやりとりを多くして、より関係性の深化を狙った作りで良かった。

オリジナル版はもっとあっさりしてますからね。

 

ゲームシステムの部分は順当な進化かな。

狭いマップでリニアな作りであった前作(これは原作準拠と言って良い)から、オープンワールド風にマップを拡大。

サブクエストやミニゲーム盛りだくさんの作りで手堅くまとめている。

ミニゲームの量もエグいし、有り物の組み合わせだけではなく、それぞれにまったく違う風景が用意されている街も多く用意されており、物量で殴るタイプのAAAタイトル。

ミニゲームの作り込みが濃すぎてゲームのテンポを阻害している感はあるが、そこのバランスは難しいですね。オープンワールドゲームが持つ単調さを嫌ったのだろうとは思う。

 

戦闘部分は、ベースは前作と同じであるものの、連携アクションなど仲間との共闘をゲームシステム側から強化して演出している。

ただ、連携アクション・アビリティはちょっとオーバーパワーでしたかね。

私はゲームをプレイする際、基本的に攻略サイトやゲーム実況、SNSなどから一切情報を入れずに遊ぶタイプなので、ゲーム内の要素などはその都度チマチマと試していくのですが。

(これに関して、たまたま先月スマブラの桜井さんがYouTubeでその話をしていて、全ての内容に同意して首もげるくらい頷いた。この動画ね。誰の足跡も無い世界 【雑談】 - YouTube)

 

そうやって自分で試していく中で、これは強いぞという物を見つけていく瞬間の楽しさと同時に、これヤバくねーかってバランス崩壊を危惧してしまう瞬間と両方ある。で、今回は後者だったんですよねー。

 

戦闘システムは、前作から基本的にオリジナル版でのATBのシステムをアクションに落とし込むという思想でおそらく作られていまして。

要は、コンボを決めたり敵を封殺するようなキビキビとしたアクションゲームではなく、敵とプレイヤーが攻守を交代しながら動く感じ。

オリジナル版では時間経過で勝手に溜まるATBバーを、リメイクでは通常攻撃によってATBをプレイヤーが溜めるシステムして、アクションゲームとしての体裁を整えている(なのでATBゲージを使った攻撃が基本であり、ATBゲージを使用しない通常攻撃の威力がメッチャ弱く設定されている)。

 

んで、細かいシステムの話をすると、敵にはそれぞれバーストゲージという物が設定されており、これがいっぱいまで溜まると敵がダウンする。

敵の弱点を突いたりや特定の行動を誘ってバーストゲージが溜まりやすくなるHEAT状態にし、その状態から特定のアビリティを入れてバーストゲージを溜めて相手をダウンさせる。ダウン中はダメージ倍率がアップするので、その間にみんなでタコ殴りという流れ。

 

だが、その一連の流れを無にするくらい連携アクションが強いんですよ。主人公であるから一番操作する時間が長いであろうクラウドの連携アクションなんて、溜め攻撃をぶっ放してるだけでほぼ全てのザコや一部のボスですら倒せてしまう。

しかも連携アクションはATBゲージが不要(逆にめっちゃ溜まる)、MPも不要で使い放題。

 

このオーバーパワーな新要素が、ゲームシステムの否定に繋がってしまっている。

ただ一方でこのリメイク版のシステムは、"みやぶる"のマテリア(またはアクセサリ)がないと敵をHEAT状態やバーストにするまで手探りになるので不利であったり、チームメンバーで複数の属性を網羅しないと戦闘が長引くなど、オリジナル版にあった自由さが失われてしまっている。

となると、そこを無視出来るアクションが追加された本作の方が、遊びやすいうえに爽快感がアップしていると言えるかもしれませんね。

 

いやぁでも全体的に見れば、2024年を代表する作品になっているのではないでしょうか。ここまで手の込んだ作りのゲームは、なかなか見たことがない。

次回、完結編を楽しみにしてます。

 

 

それと、現在XBOXペルソナ3 リロード』をプレイしているのですが、これはリメイクの方向としてお手本のような作りで凄いですね。

良い意味でも悪い意味でも『FF7』のリメイクとは方向性が真逆。

 

ベースの部分は変えず、オリジナル版であった不便であったり遊び難い部分を全部修正して、現代版として、それこそ数十年経っても遊べる形に残していく作品にしようという気概を感じられる。

 

DLCで『ペルソナ3 FES』の後日談を追加すると発表された時は、「えぇ~やっぱやるの~」なんて思ってしまいましたが、ここまでの仕事を見せられたら、こちらもちゃんと向き合ってプレイしたいですね。

 

 

ここからは、その他のお家エンタメ。まずは本。

高野史緒(著)『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』

舞台は2021年夏。

高校生の藤沢夏紀は、子どもの頃にみた飛行船グラーフ・ツェッペリンを思い出していた。
祖母の葬儀のあと、一緒に隣にいた少年と見上げた飛行船。あの後、着陸時に電家系統のトラブルからグラーフ・ツェッペリンは爆発炎上してしまった。

 

もう一人の青年、北田登志夫はアルバイトで量子コンピュータのラボへと勤め始める。
彼もまた、子どもの頃にみた飛行船を思い出していた。
隣にいた少女ナツキ。その後、グラーフ・ツェッペリンは無事世界周遊に成功したという。

 

同じ2021年でも、夏紀の世界はまだスマホどころかインターネットも各家庭へ普及していない。

登志夫の世界は、今リアルに私達が生きる世界。誰もがスマホを持つ世界。

 

そんな交互に描かれる並行世界に居る二人が、コミュニケーションを取る方法を得たことで世界が変化していくという物語。

夏・女子高生・切なさなどの要素はスターツ出版(ブルーライト文芸)を思わせる作りだが、ジャンルとしてはSFなので後半一気にひねりが入ってくる。

単純なボーイミーツガールではないところが面白い。

 

特にラストシーンが圧巻。

休日の昼に一人でパン食べながら読んでたんだけど、描かれるシーンが圧倒的すぎて途中で何度も食事を忘れたくらい。集中しすぎてパンを口に入れたまんま止まってたね。

映像向きな作品だと思うので劇場アニメで見たい。どこか頼む。

 

 

イアン・マクドナルド(著)『時ありて』

イギリスの古書店ディーラーであるエメットは、仕入れた詩集の中に挟まっていた手紙を見つける。
それは、第二次世界大戦中に書かれたと思われる、トムという青年がベンという恋人に宛てた手紙であった。

 

本書は、手紙の謎を探るエメットのパートとトムとベンの出会いとが交互に描かれる。

しかし、作者はイアン・マクドナルドなので、もちろんジャンルとしてはSF作品。

エメットが手紙の青年ベンとトムの過去を探っていく内に、彼ら二人写った写真をいくつか見つける。しかし、その時代がさまざまで、普通の人間では生きていられないような時間をまたぎ、そこにほぼ同じ容姿をした二人が写真に残っていた。

 

各キャラクタの掘り下げがちょっと弱いとか、若干読み辛いというか咀嚼力が必要な文章なので万人受けはしませんが、バチッと光るような描写がいくつもあり心に残る作品。

 

 

吉川トリコ『あわのまにまに』

ある一家の50年に渡る物語を、10年毎に遡る小説。

本書の冒頭で亡くなった祖母を見送る孫の視点。そこから、亡くなったおばあさんの若い頃までの一族の物語が、様々な視点でディケイドごとで描かれる。そして、読み進めると浮き上がってくる家族の謎と事実。

 

あえて決定的な場面を描かず、読者に想像させながら進めていく構成が上手い。

一章を読み進める度に「えぇ?えぇっ?」って声が出て、その度に脳内で描いていた家族の映像が変化していく。

しかも各年代それぞれに描かれるテーマは恋愛・家族・青春・友情など多岐にわたり、それを物語としてまとめている要素がミステリーっぽいかもしれない。

核心にせまる部分なので書けないが、登場人物の生々しさと台詞から感じる体温に脳がぐわんぐわんした。

 

 

ここからは映像関連。

Netflix『三体』

びっくりした。事前に情報を入れていないので、どういったドラマに仕上がっているのか楽しみにしていたが、ここまで原作をアレンジしてくるとは。

登場人物の名前や性別、人種まで違うじゃん。

しかも、『三体』の原作にあった物理学要素などややこしい部分はほぼカット。なんの説明もなく、とにかく三体人が400年後に攻めてくるんだ!!と言い切ってくるのには笑ってしまった。

 

しかし、この改変が悪いとは思わないし、原作の面白さをスポイルしてはいないんだよね。

結局『三体』の物語のコアの部分は、種の保存に合理的な判断を下す三体人と、愛をはじめとした感情を優先して非合理な選択をする人類の対決な訳ですよ。

その愛の部分をフォーカスしたいがために、人間の感情が動いた場面をひたすら繋げるドラマにしている。

だからこそ、ナノテクノロジーの科学者は苦悩するし、原作では『三体3 死神永生』の超エモいエピソードまでシーズン1に持ってきているのは凄い挑戦ですよ。

 

大幅な改変が行われている一方で、原作で書かれていた重要かつダイナミックなシーンはちゃんと映像化されている。それこそ脳内で描いていた映像がそのまま出てきて楽しい。

VRゲームで描かれる脱水してシオシオになったり水で戻る人間。膨大な数の人間で計算する人力コンピュータ。三体人からの宣戦布告。

そして、パナマ運河でのアレとか。アレですよ。たまごカッターというかバイオハザードというか男性ブランコの音符運ぶネタというか。

全てがちゃんと金かけた映像で描かれていて最高。

 

アレンジされた部分には面食らいましたが、ドラマとしては楽しい作品になってました。

そういえば、少し前にWOWOWで放送になった中国版のドラマ『三体』(テンセントでしたっけ?)の方は、まだ未見なんですよね。

どんな出来なのか知りませんが、一話45分前後で全30話というボリュームに尻込みしております。

毎回U-NEXTを立ち上げる度に、マイリストに入ったままのこれが目に入るんですけどね。やっぱ中国版も見ておかなきゃな。

 

 

NHKNHKスペシャル「戦場のジーニャ~ウクライナ 兵士が見た“地獄”~」』

ウクライナ南部、クリミア半島とその東にあるアゾフ海に近いザポリージャ

ロシア軍が占領しているその地域の奪還作戦が行われ、その前線には多くの兵士達が投入された。

タイトルにあるジーニャは、元はカメラマンとしてウクライナで働いていた人物。その他、写真家やフィットネストレーナーなど普通の仕事をして戦争とは縁遠い生活をしていた彼らが戦場に向かう。

国家や家族の危機を目の当たりにし、彼らが志願して行った戦場でスマホや小型カメラで撮られた映像を元に制作されたドキュメンタリー。

 

この番組が最も衝撃的だったのが、放送コードギリギリというか、むしろ地上波でこんな映像を流してよいのかと動揺してしまうほどリアルな映像。

 

ある兵士が地雷を踏む瞬間。片足が吹き飛び、自分で応急処置をしながらなんとか車両へと戻ろうとする際、わずかに残された服か皮膚にのみ繋がり、だらんとぶら下がる足先。

初めて人を殺す瞬間。塹壕の中で反撃をする事も出来ず、また降伏の意思すら示さないロシア兵を撃つ。何度も何度も撃つ。

被弾し、その苦しさに早く殺してくれと叫ぶ味方。

ドローンを使って逃げ惑うロシア兵を爆殺する瞬間。

 

あまりの生々しさに声が出た。

前線で兵士が体験する死への恐怖、殺人の高揚感。一部ぼかしは入っているものの、全てリアルな映像としてそのまま放送されている。

ネットで見る断片的な映像だけではなく、彼らのインタビューと共に見るからこそ心が動かされる。

 

そして、この番組が何より怖いのが終盤、帰還した兵士達がもう一度戦場へ戻るという決意を語る場面。

戦前とは表情がまったく変わってしまった彼らが、地獄のような戦場を体験し帰還したからこそ、愛する子供達が戦争に参加せずとも良い社会を作るためにまた戦おうとする。だが、その変化に戸惑う家族達。

 

これを見てて思い出したのが、かなり前に話題になった本でデイヴィッド・フィンケル(著)『帰還兵はなぜ自殺するのか』。

戦地からの帰還後、PTSDなどに悩む彼らを取材した一冊であるが、そこで繰り返し語られるのは、戦場に行ったことにより不可逆的な変化が起きた心の形。

戦わなければ失ってしまう。しかし、戦うことでもまた失ってしまう。

ちなみに本書は『アメリカン・ソルジャー』というタイトルで映画化かもされてます。この映画も良い出来なのでぜひ。

つーか、どちらのバージョンも原題『Thank You for Your Service』の方が皮肉がきいてて良いと思いますけどね。

 

 

あと、今期の地上波ドラマを中心にサクサクッと。

TBS『不適切にもほどがある』

昭和のおっさんが令和の現代に、現代の親子が昭和にタイムリープ。異なる時代で大きく変化した価値観の中で戸惑いつつ、タイムパラドックス的なSF要素も交えたコメディ。

宮藤官九郎脚本で楽しみにしていたが、うーん…。

 

昭和のハラスメントから、令和のポリティカルコレクトネスへの変化。

もともとコミュニケーションの主導権は受け手側にあるのだが、それが社会通念として浸透・周知されたことが昭和から令和への価値観の中での大きく変わった部分。

だからこそ、昭和のおっさんが令和にタイムトラベルすると、自分の思っていることすら自由に発言出来ない社会に驚き戸惑う。しかし、そんな新しい価値観の中には、他者への尊重の重要性が理解され生まれた変化だという事に気付いていく。

それでも過剰な規制や細かすぎる配慮によって、ワンミスでアウト。弁解すら許されない社会となっていることに対し、昭和のおっさんが切り込んでいく物語。

 

気になる表現はあるもののテレビ的なコンプラのイジりが面白い1話。しかし、そこからズルズルと下がり続けそのまま終了。

底を打ったのが9話・最終話で、妊活女性のエピソードで受け手側の非の部分を誇張したキャラクタとし、視聴者の同情を買う作りにしてしまっては、センシティブなテーマを扱う作品としての信頼性を失ってしまう。

 

その挙げ句、最終話で何度も繰り返される「寛容になりましょう」というメッセージ。

さまざまなハラスメントをはじめとした、人間関係のフリクションを個人の問題に帰結しており邪悪でしかない。

今まで主張が出来なかった弱い立場の人々が寛容という名の我慢を跳ね除け、立ち上がり声を上げたからこそ、令和に半年だけ居たおっさんでさえ、昭和の価値観に戸惑うような光景が40年を経て少しだけでも前進し、良くなった訳ですよ。

そもそも本作では本当に嫌な思いをした人々やマイノリティの目線を入れず、それどころか彼らを冷笑する対象としている場面が多く、ドラマはマジョリティの側から見た話ベースにしていた。

その結果、個人に対して寛容になれというというのは、マジョリティとして既得権を得ていた人間が望むノスタルジックな価値観へのバックラッシュでありドイヒー。

 

賛否両論を生む攻めた内容だからこそ、様々な意見が交わされる事が想定されているだろうが、「たかがドラマなんだから寛容になれよ」という逃げ道のある主張がされているから、更にたちが悪い。

人を踏みつけている足元を見ることなく、ただ単にクドカンお得意の人情と笑いをベースにしたドラマとしてみれば楽しい作品ではあるし、ネット炎上など行き過ぎた正義感が生む攻撃性へのメッセージなど理解出来る部分はある。

だが、軽く扱ってはいけないセンシティブな問題に対しても人情と笑いで逃げを打ちつつ、結局何もかも一緒くたにしてどっちもどっちだよねという茶化し方には心底ガッカリした。

どちらの側にも問題はあるかもしれないが、清濁を併せ呑むリアリズムを持って社会を捉え、中庸かつ寛容な対応が出来ることこそが正しい大人であるとする理想なき現状追認は、あまりにも怠惰で無責任ですよ。

当たり外れが大きいクドカン脚本の中でも相当ダメな方でした。

 

 

NHK『ブギウギ』

笠置シヅ子がデビューしスターになるまでの展開は素晴らしかった。しかし、中盤以降、富田望生演じる小夜が登場した辺りから急激な失速。

雑な設定のキャラクタを登場させて意図的に引っかき回す、いつもの朝ドラの展開に。

後で調べたら、その辺りから脚本家が変更になったそうで。もったいない。

 

 

カンテレ制作・フジテレビ『春になったら』

3ヶ月後に結婚を控える娘と、余命3ヶ月の父の物語。

父を演じた木梨憲武のオーバーフローした過剰な明るさと愛嬌に娘への愛情を、娘を演じた奈緒が持つしっとりとした温かみのある視線に父への愛情を感じさせる。

配信で全話一挙配信の時代にあえて3ヶ月間を毎週リアルタイムで見せる。だが、その期間を物語の仕掛けとして大きく使うのではなく、あえて大胆な起伏を付けず旅立ちへの日々を丁寧に描いていて好きな作品。

あとライティングや映画っぽい映像(落としたフレームレートと浅い被写界深度)が作品の内容とマッチしていてスゲー良かったですね。

 

 

Hulu『十角館の殺人

ちゃんと原作の驚きが再現されていて、愛のある映像化。なかなか上手く出来てます。

古臭いセリフ回しをクオリティが低い役者が演じることにより、原作が持つ古臭さが味わいとして表現されていて、ちょうど良い質感の作品になってた。最後に足した部分はちょっと余計かな。

 

 

最後に音楽。

春はハウスが聞きたくなる季節。って今まで言ったことないけど、今年はそんな感じ。

COEO - 25 Hundred Friends 

シンプルで派手すぎない展開が、普段流しておくのにちょうどよい。

この手のハウスは、料理や家事の際にずっと流しておくとはかどるんですよねー。

 

 

Mameyudoufu & 星名はる - Chasing

Mameyudoufuにヴォーカルはアイロボ星名はる

超絶エピックなサウンド。Mameyudoufuはこの泣きサウンドですよ泣き。もう大好き。

 

 

DV-i - Net Wild '09

Y2Kなゲームサウンドをリリースし続けるDV-iの新譜。

ひたすら懐かしいシンセサウンドに、透明感のあるピアノという、コレよコレコレと言いたくなる組み合わせ。DV-iはハズさんなー。

 

 

PSPで発売された『リッジレーサーズ』の楽曲が先月サブスク配信されまして。

リッジレーサーズ』といえばコレですね。

Disco Ball

CMでも使われたHiroshi Okubo(大久保博)の極上トラック。

2分頃からの展開と、そこから入るストリングスがエグい。マジで天才の仕事。

久々にこの曲でシートをズンズン震えさせて車運転しました。最高。

 

リッジレーサーと言えば、シリーズでは『R4』から参加していた高橋コウタ。彼が現代にリッジレーサー的なレースゲームがあったならこんな音楽、という妄想サントラシリーズの第二弾『REIWA TYPE V』がツボに刺さりまくりでメッチャ聴いてます。

その中から2曲。

Kohta Takahashi - READY TO GO

 

Kohta Takahashi - QUALIFYING

まさにレースゲームのメニュー画面であったり、タイトル通りクオリファイのグリッド紹介画面やリザルトなんかで流れるような音楽。

このEPも運転中や普段のBGMにと、幅広く活躍して頂いております。

 

 

こんな感じで今月はおしまい。

また来月。