月刊 追い焚き作業

見て聴いて読んで遊んだ記録です

2022年1月の話と2月の購入予定

取引先など色々な所で感染者+濃厚接触者で仕事がストップするケースが増えてきて、微妙に調整が大変な毎日でございます。

 

そんな2月の購入予定。

4日

Series X『Dying Light 2 Stay Human』

パルクールとゾンビを組み合わせたオープンワールドゲー。

前作が出た時ってそれほど話題にならなかったというか、好事家しかプレイしていないようなタイトルでしたが、そこから地道に人気が出たのか今作は話題作的な扱いになっていてよかったですね。

かなり期待しています。

 

18日

PS5『Horizon Forbidden West』

メカ動物がガシャコンガシャコン歩き回る世界で、そいつらと戦ったり上に乗ったりするオープンワールドゲー。

続編が出る前に前作をもう一回遊びたいなと思いつつ発売日まで来てしまいちょっと後悔。

 

25日

Series X『ELDEN RING』

ソウルシリーズのスタッフが送るオープンワールドゲー。

難易度の高さが売りであったソウルシリーズとオープンワールドというのは食い合わせが悪そうに思いますが果たしてどういった仕上がりになっているのか。

このスタッフがあえてオープンワールドにしたという意味が必ずあるはずなので、そこが一番の注目ポイントかと思います。

 

今月はこの3本かな。

オープンワールド3連続という胸焼けしそうな並び。ガンガン進めていかないと、後が詰まってくる感じなのでがんばってプレイしないと。

 

 

では先月遊んだゲームの話。

PS4『ENDER LILIES: Quietus of the Knights』

エモさ極振りメトロイドヴァニア

 

崩壊した王国の一室から突然目を覚ます白い服の少女。

城の各所に残る痕跡から紡がれるのは、この国に何が起き、そして悲運に巻き込まれた王国の人々が如何にしてそれぞれの大切な人を守ろうとしたのかという記憶を辿る物語。

モノクロをベースにした背景と、ピアノを基調としたBGM。

このオリジナリティだけで勝ち確ってな気もするが、ゲームとしても大変良くできている。

 

一般的なメトロイドヴァニアスタイルのゲームではあるが、マップ表示がとても丁寧で、マップ探索済み(アイテムの取り逃しの是非)の色分け、マップから移動できるルートの表示などユーザーフレンドリー。

この手のジャンルでの面倒臭さとして、新たな能力を手に入れて以前は通れなかったルートへ進む時に何処へ戻れば良いのかわからなくて迷うという完全に無駄な時間が発生しがちですが、その部分はある程度解消されている(あくまである程度だが)。

 

まぁアクションゲームとしては若干底が浅いというか、特にボスからの被ダメージが大きく回避メインで戦う事が求められる消極的なスタイルのゲームなので、プレイしていてちょっと地味さは感じます。

チェックポイントで回復薬補充と敵復活というソウル系ベースのジャンルとしては難易度も低いので、アクションゲーム好きだけでなくみんな遊ぼう。

 

真エンディングとなるラストシーンにはやられたよ。あの一枚で全ての苦労が報われる。素晴らしい作品でした。

 

 

次に、その他のお家エンタメ話。

まずは本。

樋口大良+子どもヤマビル研究会(著)『ヒルは木から落ちてこない。ぼくらのヤマビル研究記

"ヒル"と言ってイメージするのは、黒いナメクジのようなボディと血を吸う事。

そしてなぜだか、木の上から落ちてくるという印象があった。それはテレビなどのメディアで見たのか、それとも山登りをする時に誰かに聞いたのかは定かではないが、とにかくヒル=木から落ちてくるというイメージがある。

そんな通説から真っ向から立ち向かい、タイトル通り"ヒルは木から落ちてこない"という発見をしたのは、著者が主宰する主に小・中学生で作られた子どもヤマビル研究会。

 

そもそもヤマビルが木から落ちてくるかどうかを調べていたわけではなく、ヤマビルを研究する上で飼育の方法を探っていた彼ら。ヤマビルが生きるのに重要なのは適度な湿り気であるという結論に達した上で、そんなヤマビルが風通しが良く乾燥している木の上で獲物を待つという行動をとるのは不自然ではないかという仮説にたどり着く。

そこからひたすら木の下で待ってみたりと、様々な方法で説を立証していく少年達の微笑ましさ。

そして、その研究結果をイベントで発表すると当然「いやいやヤマビルは上から落ちてくるよ」と反論を言ってくる人々が居る。それを彼らは、どうプレゼンをすればより納得させられる発表になるのかという言葉の伝え方の学びへと変えていく。

 

本書を読んで少年たちの学びの心に真っ直ぐさに、学ぶ事を意識せず経験から来る小手先だけで仕事をしている私なんか背筋がピンとなる思いでした。いやー素晴らしい。少年たちも素晴らしいし、彼らをサポートしている主宰の著者も素晴らしいし、ヤマビルを研究するなんて活動に許可を出した親御さんも素晴らしいです。

 

あと完全に余談ですが、本書で一際目立ったのが子どもヤマビル研究会に所属している医師志望の少年。

彼はメスを使いヒルを解剖し心臓を探そうと取り組んでおり、それは研究に夢中になっている少年の微笑ましいエピソードとして語られているが、その解剖をしている彼のどこかファナティックな感じが私の同級生を思い出して笑ってしまった。

 

もう小学3年生から長い友人であるS君は、現在大規模な病院で勤務医として働く医師。

出会った頃から秀才かつ、医師一家のお坊ちゃんなので人柄も非常に良い。今も数年に一度開く同窓会の幹事や、ここ2年は出来てませんが最低年1回は同級生がやっている居酒屋で飲んだり、定期的に超dopeなワインを頂いたりと、長く付き合いをさせてもらっているナイスな人物。

 

そのS君は私と同じくゲームが好きで、お互い習い事が少ない週末にゲームセンターなどに行ってはよく遊んでおりました。

その頃は『餓狼伝説』『龍虎の拳』や『ワールドヒーローズ』などネオジオの勢いが出始めた辺り。ただ当時は対戦で遊ぶというよりもCPU戦で遊ぶのがメイン(対戦だとお金の減りが早いし、そもそも対戦台自体がほぼ無かった)。

私なんかは適当にプレイして「ネオジオのゲームのCPUはつえーなー」なんて愚痴っていただけですが、そのS君は一つ一つの攻撃やムーブを様々な間合いで出してCPUのアルゴリズムを探るみたいな事をひたすらやって、誰よりも早くクリアしていたんですよね。

 

現在では、ゲームが上手くなるにはある程度の地頭の良さみたいなものが必要ってのは周知されていると思いますが、当時はただの遊びの延長であったゲームでさえも頭の良い奴は視点が違うのなっていう事を子供ながらに間近に感じて震えた覚えがあります。

きっと本書に出てくる少年も素晴らしい外科医になりますよ。

 

 

ここからは映像関連。

Netflix『新聞記者』

森友学園問題をテーマにしたドラマ。

 

近年加速してきた権威主義的な価値観に加え、シュリンクしていく国家において仕事がただの既得権益を守る為のイス取りゲームという内向きの評価だけになってしまったこと。

そもそもの資本主義や権威主義、もっと広く雑に言えば暴力を排除した人間社会での脆弱性としてよく言われる、社会病質者(ソシオパス)的というか赤面をしない人間が強いという問題(恥を恥として感じない、内省的ではない人間の方が社会的に高い地位を得る事が多い)。

こういった昨今の状態が非常に良く表現されていて面白く見れた。(この辺りはNetflix『Don't Look Up』も良い)

 

ただ横浜流星演じる青年の人物像がおじさんが想像する良い若者感というか、横浜流星なのに加齢臭漂う感じだったのは本当に辛かった。

こんな感じで中高年にとって物分りがいい若者が居て欲しいですよね的な奥行きの無さと薄っぺらいセリフの数々。

登場人物の誰も彼もがあらゆる場面で泣きまくるという極端にヒューマンドラマ寄りの方向で作られており、そこから滲み出る気持ち悪さを全て吸い取って結晶化したかのようなキャラクタになっていて、出てくる度に見てるこっちがイタタタってなる感じ。尿路結石かよ。

 

 

あとDisney+『Get Back』

ビートルズの最後のアルバムとなった『レット・イット・ビー』の制作、そして屋上でのライブまでを追ったドキュメンタリー。

私は40代前半なのでビートルズ世代では無いというか、かすりもしていないのですが、さすがに数々の楽曲のほとんどはラジオなどで聴いて知ってました。

そんな程度の人間であっても本作を見て震えた。

 

音楽が本当に好きな若者達が演奏や作曲をそれぞれの楽器でしている内に生み出されるフレーズ。それあの曲じゃん!!ってな創造の瞬間と、その凄さに気付いていない周囲の雰囲気。それが日を追う毎に着実に曲として完成されていくがまさに歴史!って感じがゴイスー。

先程書いたヒルが木から~の話と同じく、ビートルズの解散には様々な通説というか勝手なイメージがあるが、それを払拭するぐらい解散直前であっても彼らは音楽という物に向き合い、互いをリスペクトしつつ切磋琢磨していたのがわかる映像ですよ。

 

コレを見た後にNetflixの『FはファミリーのF』の最終シーズンをみていたら、教会のシーンで「ビートルズ知名度はキリストをも超えた。だから神はオノ・ヨーコをジョンに遣わした」ってなあるあるジョークが繰り出されており、タイムリー過ぎて吹き出してしまった。いやいや、この『Get Back』でも彼女の佇まいの異様さというか人間としての凄みみたいのは感じられるんだけどね。よくあのメンバーの中で普通に座って居られるなっていう胆力に畏怖する。

 

 

アニメではNetflix『地球外少年少女』

電脳コイル』の磯光雄氏の作品ということで割と期待していた作品。

設定や内容の濃さはあるものの、全6話では短すぎたか。というか劇場と同じように前後編で分けてしまった方が良かった気もするんだけどね。テーマとしてはテレビアニメ的ではなく、映画的なド真ん中にぶち上げたシナリオによる勢いを出そうしているので、そこの間を話数で区切ってしまうと魔法がとけてしまう感覚がある。

割とクセの強いキャラクタばかりが登場するが、後半は説明台詞ばかりになってしまったばかりに各キャラクタの掛け合いすらも薄くなっていくのは残念。

脚本や演出だけでなく、SFのネタというか結局オカルトな感じなど全てにおいてセンスが古いが、そこら辺は過去の様々な作品やカルチャーのミックスをあえて狙っていると思うのでこれで良いのだと思います。なかなか面白かった。

 

 

最後に音楽。

Winslow - Supermarket 64

 

先月dnbで一番聴いたのはこれかな。

めっちゃシンプルなんだけど、一つ一つの音がど真ん中過ぎるぐらい全てが好み。

スーッと体の力が上手い具合に抜ける心地よさがあるので、会社帰りの一発目にかける曲として大変活躍しました。

 

Blossom - Need You

 

basshouseのコンピ『Confession x Night Bass』からの1曲。

アルバム自体を頻繁に聴いていたが、これが最もプレイしたかな。ガンガンかけながら溜まった書類や去年買っただけで読みもしない大量の本を整理したりしてました。

 

mingeon - Make It Sure

 

kawaii界隈でお馴染みのMilkoiことmingeon。

『DEEMO II』に参加されていた事から思い出して久々にリリースされているトラックを追っていたらコレにやられた。リフの勝利。

 

DV-i - Configuration

 

前回書いたレースゲーム的なレトロ感からレトロフューチャー的なトラックを思い出し、久々にDV-iのアルバムなど聴いてたり。

透明感のある光り方のあるサウンドは懐かしい。ドリームキャストの『PSO』のサントラなんて今でも全然飽きずに聴けるからなぁ。

これも掃除中にガンガンと。いやー終わらんなー。ゲームや他の事をやらずに片付けろよって話なのだが、そこはそれとしてまぁ掃除が終わらんな。

 

Kohta - SAMURI ROCKET

 

最後はアケアカで久々にプレイした『源平討魔伝』を1コインクリアした記念に。

この唯一無二のセンスが最高のゲームですね。